2010/03/19

スクリプト制限への第一歩

Original Title: The First Step Toward Script Limits
Original Posted: Jack Linden, 2010/03/19 9:41:43
2010-02-23更新 : [全文訳]

これまでアバターやプリム数に制限がありましたが、スクリプトについては制限がありませんでした。regionのパフォーマンスを上げ、土地所有者およびコンテンツ・クリエイターにより良いツールを用意する長期計画として、スクリプトに明確な制限を設けることについて検討を続けてきました。

regionパフォーマンスの低下はスクリプトの過剰使用により引き起こされる場合が多く、なんらかの制限が必要です。過剰にスクリプトがあるとメモリ確保のため特定サーバにあるシミュレータ全体のパフォーマンス低下を引き起こし、他の何もしていない土地所有者にとって公正ではありません。また制限なしでは、一regionの一土地所有者が過剰なスクリプトを使用することによって、他の土地所有者に悪影響を与えます。

このスクリプト制限計画は以下のフェースで行います。
  1. 情報
    4月導入予定の1.38 Serverから、オブジェクトやアバターの装着物に含まれるスクリプトの使用状況がViewer 2とSnowglobeで確認できるようになります。Viewer 1.23にこの機能は提供されませんが、おそらくサードパーティ製Viewerが提供してくれるでしょう。
  2. ツール
    2010年後期には、スクリプト開発のためのよりよいツールとコントロール方法を提供します。また早期の段階でこの制限により受け得る影響についてのガイダンスを提示します。多くのResidentsには影響はありませんが、スクリプトを過剰使用しているregionには注意が必要です。
  3. 実施
    最終フェーズでは、プリム数同様、所有する土地サイズによるスクリプト制限が実施されます。

Server 1.38からどのような情報を見ることができますか?
Server 1.38導入後は、Viewer 2のAbout Landにボタンが追加され、このボタンからリソース(メモリ)の使用状況を、Parcel及びAvatarの2通りのタブで確認できるようになります。Parcelオーナーはオブジェクトの詳細から、どこでリソース(メモリ)を消費しているか確認し、必要なら探し出して撤去することができます。エステート・オーナーとマネージャーはregion全体の状況を確認することができます。

(※使用状況画面で確認できる)数値は何を意味しますか?
Land(parcel)タブでは、これまでのプリム数と同様に、同一region中に所有するparcelすべてにあるスクリプトに割り当てられている最大メモリを表示します。例えばA parcelに16Kを使用するスクリプト、B parcelに64Kが10個あれば、Landタブでは 640K+16K の 656Kと表示されます。
Avatarタブでは、装着されているオブジェクトに含まれるスクリプトの利用メモリを表示します。
どちらのタブでもメモリ使用量の他に、リソース消費の原因であるURL(HTTP-in)使用数も確認できるようになります。

技術的な話題
※興味のある方は原文をお読みください。「なぜ実際にそんなに使わないのに最大量が割り当てられるのか」や「LSLとMonoのメモリ量の違い」、「今年の第3四半期ぐらいにはMonoスクリプトの割当量を64K未満にできるようにしたい」というようなことが書かれています。

そして?
Server 1.38が導入されるとViewer 2からはスクリプト・リソース状況が確認できるようになります。これはまだ手始めに過ぎません。
今春遅くから今夏早くにかけて、ツールについての作業を行いたいと思っています。

[補足]
Server 1.38は現在ベータグリッドで稼働中です。Server 1.38 Betaについては以前のエントリー、およびServer 1.38 Beta Release Note(SL Wiki)[翻訳]を参照して下さい。